アサーティブ・コミュニケーションの研修を受けてみた

先日、会社で「アサーティブ・コミュニケーション」の研修を受けました。

「アサーティブ」って?って私もあまり良く知りませんでしたが、「表明する」とか「主張する」という意味です。

「アサーティブ・コミュニケーション」とは、「自己主張の方法」とも言えばいいでしょうか。「協調的で」「発展的な」「自己主張の技術」というものです。

良く、「言いたいけれど言えない」、「言ったら相手が気を悪くするから」、とかないでしょうか?ありますよね!?

人とのコミュニケーションにおいて仕事だけではなく家庭でも友人とでも、こうした事は良くあるかと思いますが、言わないと損をしているだけではなく、実は結果的に相手にも迷惑が掛かる場合も多いのです。

「あの時言っておけば・・・」という後悔です。

仕事においては、自分の後悔だけではなく社の損失にもつながりますから、社員同士のコミュニケーションは会社にとっては、とてつもなく重要な訳です。

研修では、講師からの一方通行ではなく、オンラインでもグループ毎に分かれて実践型のコミュニケーションを行います。

確かに、ただ講師の話だけを聞いて分かった気になるのが良くある勉強の仕方です。インプットをしてもアウトプットをしないと身に着いたことにはならないのです。

たった一日の数時間の研修でしたが、印象深かったので、今回ちょっとだけ受けた研修の内容をご紹介します。

自己紹介は15秒で!

まず最初の実践では、「15秒で自己紹介」でした。

この「15秒」がすごく曲者で、自己紹介は何百回もやったことがある人はいますが、「15秒」となるとあれこれ言う暇はなく、凄く短く簡潔に、尚且つ相手の印象に残すためのはっきりした明確な言葉で喋らないといけないので、少し準備が必要です。

そして、この「15秒」というのは、「人が集中して聞く事のできる一番長い時間」ということなのだそうです。

実際やってみて、え!たったそれだけ?!と私も意外に短いと思いました。しかし、テレビのCMは大体この「15秒」が基本の長さなのだそうです。大体、以下がで15秒です。以下、2例挙げてみますね。

A「私は落合理と申します。ABC商事で課長をしております。ABC商事はXYZ製品を年間100万個受注しており、その売上高は1億円です。私は、その50%の売り上げを達成しました。」

B「私は落合理と申します。ABC商事でXYZ製品の素晴らしさを主婦の皆さまに伝える仕事をしています。XYZ製品を使えば主婦の日々の家事を10%軽減できるのです。」

上のAとBの例はどちらも大体15秒前後での営業のビジネスの自己紹介例になりますが、皆さんはお客さんだった場合にはどちらが良いと思いますか?

場面にもよりますが、顧客としてだったらBの方がいいですよね?Aは自慢話であり15秒以内ですが、別に聞きたくもない話かもしれませんね。

人は意外に他人の話を聞いていないものだそうです。特に、最初の自己紹介で15秒内で相手の心を掴まないと、それ以降は相手はあなたの話をちゃんと聞かなくなってしまうという訳です。

これれはビジネスの場面では重要ですね。初対面で営業で売り込みたい場合などには、相手の心を掴まないと買ってくれないでしょうから、15秒での自己紹介は必須ですよね。

しかし、これはある程度考えて準備してやれば出来るものです。私もグループ演習でやってみましたが、いきなりだと出来ませんが、ちょっと準備してからやると出来るようになるものです。普段のちょっとした訓練ですね!

アサーティブ・コミュニケーションの基本!

あなたも日々実感していると思いますが、コミュニケーションのタイプとしては、以下の3つがあるということです。

アグレッシブ:言いたいことは何でも言って、攻撃的で誰にでもストレートパンチ。

パッシブ:押しが弱くて受け身的、回りくどくて何か言いたいのかわからない。

誰にでも実感出来ることだと思います。あなたはどちらのタイプでしょうか?

私はどちらかと言えばパッシブタイプです。元々の性格もあるのでしょうかね?相手を傷つけないようにと考えるあまり、必要以上に回りくどく回りまわって、結局何か言いたいのかもどかしくなってしまいます。

こういうのを性格のせいにして、変えることが出来ないと思ってしまうなかれなのですね。自らの意志と訓練で改善できるのです。

言うべきことをしっかりと言い、本当の真剣なWin-Win関係を築くのがアサーティブの目的です。

相手がアグレッシブな人の場合

会話の相手を叩きのめそうとします。そうなると仕事として成立しません。そんな相手には以下の方法が役に立ちます。

攻撃的な言葉を「言い換える」:「こんなことやっても意味ないじゃん」よく言われそうですうよね。言い換えましょう。「見直す必要があるということですよね」と言い換えると相手も攻撃しづらくなります。何度も攻めてきても同じ切り口で返してあげれば次第におさまってきます。

余計な一言は「聞き流す」:「だいたいね・・・」「そもそも君は・・・」よく言われますよね。最初から攻撃的です。こうした言葉は聞き流しましょう。真剣に受け止める必要もありません。受け止めると自分が鬱になりますので。あるいはそれも言い換えてしまいましょう。

「仕事」としての関係で相手をとらえる:人の好き嫌いはどうしてもあるので、そこはあってもOKです。しかし、一緒に仕事はしないといけませんから、仕事のパートナーとして相手がどういう役割かをしっかり分析して、うまく利用しましょう。例えば、相手が上司の場合には、この案件を上に説明する際には強力な味方になるのです。

「くすぐられ弱い」ところを利用する:実は攻撃的な人ほど、攻撃には強いですが、くすぐりには弱い場合が多いのです。攻撃的な人は批判を受けることは多いですが、褒められると戸惑います。そこを突くのは効果的なのです!

相手がパッシブな人の場合

相手がパッシブな場合には、生煮え返事が多く、やるのかやらないのか?どう思っているのかをうまく聞きだすか、返事をもらわないといけません。

YesなのかNoなのかをうまく引き出すには、これも「言い換え」だそうです。「良いんだけれどね~」「では決めていいですか?」「僕は良いけれど、課長がなんて言うかね」・・・その時に、「では課長さんがよろしければ決めるという事ですね?」となります。

あるいは、先延ばしをする場合には、「今回は難しいということですね?」と言い換える。つまりYesをもらうための誘導をどんどん言い換えていく訳です。

アサーティブ・コミュニケーションの実践!

研修では実際に、グループに分かれてアサーティブ・コミュニケーションの実践もやってみました。上司とミスをした部下、といった設定をして、上司はどのようなコミュニケーションを取るのがアサーティブなのかをやってみたのです。

その際の手順をまとめてみます。

建設的なフィードバック:言いにくい事を伝える時のテクニックです。誰しも悪いニュースは伝えたくありません。しかし仕事ではそうしなければいけない時も多々あります。その際には、まずはっきりと事実を具体的に述べましょう。回りくどい言い方はいけません。そして、時と場所をちゃんと設定しましょう。言った自分がどう感じているのか、そして相手にどうなってほしいのかをきちんと伝えます。ここが重要ですが、相手には自分の批判を受け入れるか受け入れないかは自由です。そこは認めておきましょう。そして、その問題を一緒に解決することを望んでいることをちゃんと伝えましょう。

AIDの法則:Action、Impact、Developmentの頭文字をとっています。言い方のことですが、Actionは事実を伝える事。Impactはその影響を具体的に伝える事。Developmentは改善や進化につなげるものです。この3つのプロセスを経ることで単なる批判に終わる事はなくなります。

この言い方には、事前に伝えるためのフォーマットがあって、慣れる間はそのフォーマットに自分で一度書いてみてから実践すると訓練にもなります。以下、部下のミスを叱る上司のケースです。

①アイスブレイク:A君ちょっといいか?最近忙しそうだが調子はどうだい?

②予告:Bの案件でちょっと聞きたいことがあるのだけれど。

③Action:Bの案件でC部長からクレームが来たんだよ。A君の報告書が間違えているとね。

④Impact:この報告書が間違っていると、わが社の損失が10億円になってしまう。すんでのところでC部長が見つけたが、C部長に入る前に見つけておくべきだったんだ。

⑤Development:間違いは誰にでもあるからA君も身に染みただろう。今後、このような間違いを起こさないように、部署としてチェックを行っていくのはどうだろう?私も十分チェック出来るような体制を一緒に考えたいと思うのだがどうだろう?

⑥元気づけの一言:これはA君だけではなくて、私の責任でもある。一緒に乗り越えたいと思う。どうかよろしくお願いしたい。

完璧ではないですが、こんな感じでしょうか。日々の業務では中々忙しいと難しいかもしれませんが、普段から癖をつける様にしておきたいものですね。

研修でも意識して行っても、中々難しかったのですが、こうした手法を意識して仕事を行うだけでも職場環境が変わるだろうと思いました。

相手のタイプを知る!

もう一つ役に立つのが、相手のタイプを知ることは重要ですね。コミュニケーションのための相手のタイプ分類として、以下の縦と横の分類を行います。

縦:感応性の高さとして「自制型」「開放型」

横:主張の強さとして「積極的に聞く」タイプか、「積極的に話す」タイプ

上記を縦軸と横軸にして、交わったところがその人のタイプになります。4つのタイプに分かれることになりますが、それは下の図に示しました。

ちなみに、私は「ひつじ」タイプでした。是非、自分のタイプを確認し、相手のタイプも確認してみるとコミュニケーションの対策が深まります。

今日から実践!

最後に教えられたのは、今回の研修で教えられたことを明日から実践するということです。研修は教えてもらって、「ためになった」で終わらせることなく、今日からの実践(アウトプット)が大事になります。

その上で、自分で決断して、「すぐにやること」「すぐにやめること」をリストアップすることをお勧めされました。

是非あなたも実践してみては!

 

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自分を褒める事の素晴らしさ

あなたは、一日一回自分を褒めていますか?

「今日もダメだった・・・」とか、「なんでこんなに私は出来ないんだろう・・・」とか思っていませんか?

今日からそれらをあなた自身への褒め言葉に変えましょう。

「私は今日これだけのことが出来た。良くやった」と言いましょう。

そして、明日はもう少し出来ることが伸ばせるように具体的に考えてみましょう。

それらは出来るだけ具体的に考えて、思い浮かべる、言葉に出す、書き留める、と良いでしょう。

私も、人生50年生きてきて、最近になってようやくこのように考えることが出来るようになりました。

良く「一日の反省をしましょう」、とか、振り返って「出来なかったところを出来るようになりましょう」、とか子供の頃から言われてきました。

振り返ると、反省することの意味を取り違えてきていたのだと思います。「反省」の意味を改めて調べてみると、以下の二つの意味がありました。

1 自分のしてきた言動をかえりみて、その可否を改めて考えること。

2 自分の良くなかった点を認めて、改めようと考えること。

私を含む多くの人たちが、2の方の意味で捉えていたのではないでしょうか?

1は、可否を考えることとあります。つまり良くなかった点だけではなく、良い点も含まれることになります。

このことは、人生のモチベーションを維持する上で大変重要な意識の持ち方だと思います。

例えば、あなたが何か好きなことに没頭しているとします。その時には、モチベーションは最大限に高まっており、自然と自らが前向きに行動しようとします。

一方で、何かをどうしようもなくやらなくてはいけないこと(嫌な勉強や仕事など)を行う際に、モチベーションをあげるにはどうしたら良いでしょうか?

嫌な事をやって、出来なくて、自分が嫌になり投げ出してしまう、というのは良くあることです。これはモチベーションの設定すら拒んでいる状況です。

もし、あなたがやらなくては、あるいはやってみよう、という気持ちがあれば、是非とも夜寝る前、あるいは朝起きた時に、「自分は今日(昨日)は良く頑張った。あれとこれが出来た。次はこれとあれをやってみよう」という感じで、自分を褒めつつ客観的にかつ具体的な分析をしてみてください。

やることが嫌で感情が先立つ場合にも、一度このように考えることが出来ると前向きに方向転換が出来ます。

その感情がある場合には、是非とも「呼吸法」を試してください。感情が少し収まってくると思います。

呼吸法は、何かに対して焦ったときに反射的に行えるようにしておくと、人生においては大いに時間の節約になります。

人生経験の豊かなあなたなら直感的にお判りでしょうが、我々人間は感情の起伏によって、どれだけの寄り道をしていることでしょうか。

正しく感情を使うことが出来れば人生がどれだけ上手に生きられるか、ということを分かっていながら同じことを繰り返すのが人間です。

呼吸法は、薬や人に頼らずとも自分で出来る自律神経の回復のための技法です。即効性もあります。根拠はありませんが、日本人が我慢強いとか忍耐があることにも、もしかしたら関係があるのかもしれませんね。

一方で、日本人は謙遜が上手で遜ることの美徳を教えられてきました。しかし、これは私も含め多くが間違って教えられてきたのではないか?と思います。

謙遜は自分を下に見せる事ではありません。自分の位置は常に一定であるべきであり、背伸びすることも、下に下がることも必要ありません。

不動の自分の位置があり、相手は如何なる立場であろうとも否定しないし、あるがままを受け入れるようになりたいものです。

私は、自分の良いところを見つけて書く、言う、思い浮かべるようにしています。自分自身の強みを認識し客観性を養うのです。自分を見失いそうなときにもやってみるといいかもしれません。

こうしたことは学校でも是非教えてほしい思います。自己確立の方法の一つだと思います。

私は学校での道徳の授業はあまり好きではありませんでした。節度、道義、やさしさ、などの意味の本質がわからなかったのです。

自分がどうあるべきかの教育はほとんどないに等しい、他者に対する迷惑をかけないための作法だけが教えられていた気がします。

本当の意味での道徳は奥が深いと思いますが、今のこの社会においてはルールや規律を増やすよりも、自分そのものの在り方を教えるような教育が必要だと思います。

自分中心の在り方、その上での他者とのあり方、迷った時の対処法、人生を最大限謳歌するための考え方、はこれからの時代大変重要なものになっていくと思います。

参考文献

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